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労働組合は加入しないといけない?加入するメリット・デメリット

当サイトでは36協定を中心に様々な労働環境に関する情報を発信してきました。今回は「労働組合」にスポットライトをあてたいと思います。労働組合って加入しないといけないの?どんなメリットとデメリットがあるの?など、よく聞く疑問についてわかりやすく解説していきます。 労働組合に関する情報は「各種情報提供」のページを参照してください。 労働組合とは? 厚生労働省によると労働組合とは「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」です。 労働者が団結して、雇用の維持や給与を含めた労働条件の改善について交渉を行う組織となります。労働条件の改善要求以外にも、組合員からの不満や苦情を企業・会社に伝える、不当な解雇を防ぐといった活動も行っています。簡単に説明すると企業・会社と組合員(労働者)が良好な関係を築くためのチームといったイメージになります。 労働組合は加入しなくても良い? 労働組合への加入が強制だと勘違いしている人も意外と多くいます。ですが、労働組合への加入・参加は従業員本人が決めることができます。入社する際に加入しないと拒否するだけでOkです。ですが、組合と会社の間に「ユニオン・ショップ協定」がある場合は、実質的に組合への加入を強制させられるケースがあるといった点に注意が必要です。 労働組合に加入するメリット 従業員が労働組合に加入するメリットは以下となります。 不当な取り扱いに対抗できる 労働組合に参加する最大のメリットは「不当な理由による解雇・減給に対抗できる」といった点です。 労働組合は「労働組合法」により、組合員が不当な取り扱いを受けた際に会社と半強制的に交渉することが可能となっています。 自分ひとりだけではどうすることもできないような状況でも労働組合に加入していれば、会社に対抗することができます。 労働環境の改善を要求できる 会社で働いている時に給与や福利厚生に不満を持つこともありますよね。 そんな時に労働組合を通じて経営陣に労働環境や雇用条件の改善を要求することができます。労働組合と会社は対等な立場なので、経営陣が真摯に対応してくれる可能性が高くなります。 労働組合に加入するデメリット もちろん、労働組合への加入はメリットだけではなく、デメリットもあります。 メリットとデメリットをしっかりと把握して、自分に必要だと感じた際は労働組合への加入を真剣に考えてみてください。 組合費が発生する 労働組合に加入している期間は、組合費を支払う必要があります。金額は労働組合によって多少異なりますが、毎月数千円程度の出費が必要になります。 労働組合での仕事が増える 労働組合では、定期的に開催されているイベントへの参加や組合活動に関する書類作成といった仕事を任されることがあります。普段の仕事にプラスして労働組合の仕事を定期的にしなければいけないので、負担が増えるといった点はデメリットといえるでしょう。 まとめ ほとんどの企業・会社にある労働組合には、今回紹介した数多くのメリットとデメリットがあります。 […]

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日本人の働き方はおかしい?長時間労働が当たり前になった理由

「日本人の働き方がおかしい」とよく耳にしませんか?「働き方改革」である程度マシになったと感じている人もいるかもしれませんが、実は改善しなければいけない点はまだまだ残されています。本記事では日本人の働き方がおかしいと言われるようになった理由を考察してまとめてみました。   日本で生まれ育ち、そのまま就職すると、日本の労働環境が当たり前だと感じてしまいます。ですが、海外から見ると、日本の労働環境はかなり異常だと言われています。一体、どこが異常なのか主なポイントを挙げてみましょう。 長時間労働が当たり前 前回の記事「過重労働と長時間労働の違い」で解説した通り、現在の日本では1日の労働時間の上限が原則1日8時間、1週間40時間に定められています。実際に働いていている人の中で、どれだけの人がこの基準を守ることができているでしょうか?残念ながら、多くの人は法定労働時間を超えて働く長時間労働が当たり前になっています。 厚生労働省が発表した令和3年の過労死等防止対策白書では、週49時間以上働くひとの割合が「21.5%」でした。5人に1人は長時間労働をしているという計算ですね。アメリカの「18.3%」、フランスの「12.3%」、ドイルの「8.9%」と比べるとどれだけ長時間労働をしている人が多いか一目瞭然です。 有給休暇を消化しない 日本人の働き方がおかしいのは長時間労働の多さだけではありません。 実は海外と比べると「休日の数」が圧倒的に少ないといった特徴があるます。改善されたと言われる日本人の有給休暇取得率は「50%」、主要先進国のアメリカ「71%」やフランス「93%」と比べるとかなり低くなっています。海外ではポジティブな理由で有給休暇を活用するのが当たり前となっています。一方、日本人の多くは「万が一のため」や「仕事をサボっていると思われたくない」といったネガティブな理由から有給休暇を消化しない人ばかりとなっています。 サービス残業が当たり前 サービス残業が当たり前になっている人はいませんか? その感覚はおかしいと気付きましょう。働いたのに賃金が発生しないサービス残業を国は認めていません。実労働1日8時間、1週間40時間を超えて従業を働かせる場合は、必ず時間外労働として、割増賃金を企業は支払わなければいけません。サービス残業があるのが当たり前なのではなく、サービス残業をしなければいけない労働環境は異常だと忘れないようにしましょう。 過重労働・長時間労働が当たり前になった理由 では、なぜ日本人の働き方がおかしくなったのでしょうか? その主な理由は以下となります。 間違った仕事観 「仕事を頑張っている=遅くまで働いている」と考えている人も多いですよね。 残念ながら、その考えは間違いです。日本人に定着した遅くまで働いて頑張っているという考えは海外では通用しません。普通に考えれば、仕事ができる・仕事を頑張っている人は就業時間内に自分の仕事を終わらせるからです。 帰ることができるのに周りが残業をしているから自分も残業をするという多くの日本人が持つ考えを捨ててしまいましょう。 終身雇用の弊害 最近は当たり前ではなくなってきましたが、いまだに終身雇用至上主義の日本人も多く残っています。もちろん、1つの企業で定年まで勤め上げることも素晴らしいことです。ですが、この終身雇用が原因で長時間労働や必要のない休日出勤が発生しているとも言われています。 終身雇用ということは、同じ職場で上司・同僚・部下と長期間一緒に働くことになります。そうなると自然に上司の顔色をうかがうようになってしまいます。その結果、上司から良い評価を得ようとして、長時間労働やサービス残業を進んでしようとする人が続出します。 この終身雇用の弊害による労働環境の悪循環も日本人の働き方がおかしいと言われる理由の1つです。 異常な労働環境から脱出するためには? 日本のおかしい働き方・労働環境から脱出するには「仕事は仕事」「他人は他人」と割り切ることが大切となります。みんなが残業しているからといって自分も残業をするといった行為をやめることから始めましょう。残業をしていないから正しい評価をしてくれないというケースは会社が異常なのです。先程も述べましたが、仕事ができる人は就業時間内にしっかりと自分の仕事を終わらせています。残業をしていないからサボっていると評価を下す会社は労働環境が良くなる可能性も低いと言われています。働ける会社は1つだけではありません。しっかりと正しい評価をしてくれる会社に転職するのも1つの方法です。 […]